【追悼】『小さな恋のメロディ』の脚本を書いたアラン・パーカーが亡くなりました

アラン・パーカー作『小さな恋のメロディ』(1972年、近代映画社)

映画監督・脚本家として活躍したアラン・パーカーが亡くなりました。ニューヨーク・タイムズ紙(オンライン版2020 年7月31日版)の記事によれば、長い闘病の末、7月31日に亡くなったと英国映画協会(パーカーは同協会の会長を務めて経歴の持ち主です)が発表したそうです。76歳でした。

『ダウンタウン物語』(1976年)、『フェーム』(1980年)、『ミッドナイト・エクスプレス』(1978年)、『エンゼル・ハート』(1987年)、『ミシシッピー・バーニング』(1988年)、『アンジェラの灰』(1999年)等、監督・脚本家として多彩な作風で知られましたが、このサイトを読んでくださる方にとっては、アラン・パーカーといえば何よりも映画『小さな恋のメロディ』の原作・脚本家として忘れられない存在です。21世紀になってから新作のニュースが聞けなかったのは、長期にわたったと伝えられる闘病のためかもしれません。とても残念です。

トップに掲げたのは近代映画社から1972年に刊行された『小さな恋のメロディ』の原作本です。世界中でもこの本が出版されたのはおそらく日本だけかもしれません。

1972年3月31日が初版、私が持っている上掲書は同5月1日(!)発売の第3版です。つまりわずか1か月余りの間に3版まで重ねたということになります。そんなに売れないと思って初版の数も少なかったのかもしれませんが、この映画が、そしてアラン・パーカーがビー・ジーズの曲をもとに作り上げた物語が、いかに日本の読者に愛されたか、ということの証だといえるのではないでしょうか。(ちなみにそれがしが初版も4月15日の再販も買えなかったのは、1972年3月のビー・ジーズ来日ですっからかんになっていた(ありゃー)からですが、おかげで5月1日版が買えたのは良かったかも?)

なお、息子のネイサン・パーカーも現在脚本家として活躍中ということですので、才能が遺伝したのでしょうか。

心から冥福をお祈りいたします。

{Bee Gees Days}

【関連リンク】訳詞コーナー:イン・ザ・モーニング

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