【ビルボード誌2020年11月】「バリー・ギブ、キース・アーバンやミランダ・ランバート等と組んでビー・ジーズのカントリー風カバー集を発表」【Greenfields詳報その2】

ビルボード誌(オンライン版2020年11月6日付)がバリーのニュー・アルバムについて報じましたので、以下に簡単にまとめてご紹介します。(元記事中のバリーやジェイソン・イズベルのコメントはこちらで訳出しました)

Capitol Recordsから1月8日発売予定(訳注 これは全米発売に関する情報です)の『Greenfields: The Gibb Brothers Songbook Vol. 1』 には、このほかにリトル・ビッグ・タウン、ジェイソン・イズベル、オリヴィア・ニュートン・ジョンなどが参加している。イーグルス、ライオネル・リッチー、エルトン・ジョン、さらにはモトリー・クルーにいたるまで、ポップ・アーティストがカントリー系アーティストと組んで自分たちのカタログを再構築する試みが続くなか、一番新しいところではビー・ジーズもこの動きに加わり、カントリー系の豊かな才能を活用したアルバム作りに挑戦したことになる。

Capitol Recordsから1月8日に発売予定のGreenfields: The Gibb Brothers Songbook Vol. 1は、バリーがキース・アーバン、リトル・ビッグ・タウン、ミランダ・ランバート、ドリー・パートンなどカントリーのトップ・アーティストたちと組んで、亡くなった弟たちモーリスとロビンとともに書いたビー・ジーズの代表曲をカントリー風に歌いなおす試みだ。

デイヴ・コッブのプロデュースによるこのアルバムは、RCAと契約したエルビス・プレスリーが一連の大ヒットを録音したナッシュビルの伝説のRCAスタジオでレコーディングされた。

このプロジェクトからトップバッターとして発表されたのが、バリーとジェイソン・イズベルが歌う「Words of A Fool」。バリーがソロアルバム用に書いた未発表曲である。

そのほかの収録曲は、「ワーズ」「失われた愛の世界」「ジャイヴ・トーキン」「ロンリー・デイ」など、ビー・ジーズの50年のキャリアを代表するヒット曲だ。また、ひさびさの楽しい再会もある。ドリー・パートンとケニー・ロジャースの1983年のヒット「アイランズ・イン・ザ・ストリーム」は、ビー・ジーズが書き、バリーがプロデューサーのひとりとして参加した曲。オリヴィア・ニュートン・ジョンは1976年にビー・ジーズの曲「カム・オン・オーヴァー(邦題 一人ぼっちの囁き)」でヒットを飛ばしている。

もともとビー・ジーズにはカントリー風の部分があり、ロビンが参加していないアルバム『Cucumber Castle』はビー・ジーズのカントリー・アルバムであるとも言われてきていました。シングルともなった「想い出を胸に」や、バリーがソロとして出したシングル「想い出の口づけ」はカントリーの名曲でもありました。ロビンの死後、バリーが初めて人前で歌ったのはカントリーの聖地グランド・オール・オプリであり、バリーが今回のトレーラーで「ぼくはカントリー・アーティストだ」と語っているのは深い思いに支えられてのことでしょう。

もしこの試みがVol. 2、3と続いてゆくのであれば、いわゆる大ヒットではない曲も取り上げて、カントリー界のニュースターたちの参加を得ることで全盛期のビー・ジーズを知らない世代にもビー・ジーズのカタログを浸透させてほしいなあと思います。現状ではビー・ジーズの日本盤はベスト盤しか出ていない、というとんでもない状態がぜひ改善されることを祈って止みません。

{Bee Gees Days}

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