ロビン・ギブ、ダスティ・スプリングフィールドの除幕式に
2011年5月8日(日)、ロビン・ギブは1999年に亡くなったポップスの歌姫ダスティ・スプリングフィールドのためのブループラーク除幕式にケンジントン(ロンドン)で出席、除幕役を果たしました。この除幕式は今年も引き続きロビンが年次名誉会長を務める文化団体Heritage Foundationが主催したものです。
オーブリー・ウォーク38~42番地のこの家はスプリングフィールドがキャリアの最盛期を過ごした場所だということで、すでにプラークが取り付けられていたものの、今年、改築工事に伴って新設が必要になったのだとか。
同日付のBBC Newsなどが報じたところによれば、ロビンは心配された体調については、「一番悪いところはもう過ぎました。誰でも調子が悪いときってありますよね。今はすっかり元気です」と語ったとのことです。
ビージーズとダスティ・スプリングフィールドは60年代後半の人気スターとして面識があったそうです。ロビン自身は彼女の曲では「この胸のときめきを(You Don’t Have To Say You Love Me)」(プレスリーも歌っていた曲ですね)が一番好きだったそうで、彼女自身については「シャイで、優れたアーティストにはよくあるけれど、自分では自分に自信が持てないというタイプの人だった」と語りました。
また、ロビンは、
彼女の偉大さは永遠に変わらない。
おそらくポップ・ロック時代が生んだ最高の女性シンガー。
1963年以来、アメリカでも彼女に匹敵するような女性歌手はいない。
今の歌手は歌うポーズだけなのに、ダスティは本物だった。
と、この稀代の女性歌手を称えています。
ただし「今の(女性)歌手は歌うポーズだけ」という発言はメディアの中でちょっと一人歩きして、”ロビン・ギブ、現在の女性歌手を批判”という見出しなども登場してしまいました。ちょうどイギリスのブルー・アイド・ソウル系の女性歌手アデルがアルバムチャートのトップなどに輝いているおりから、タイミングの悪い批判ととられてしまったようです。が、当然ながら、ロビンの本意は「ダスティが素晴らしい歌手だった」ということで、それは誰もが認めるところであるのはもちろんです。
それから「すっかり元気」と訳した元の表現は「fit as a fiddle」。直訳すると「フィドル(バイオリン)のように元気」。英語はよく頭韻を踏みますので元気(fit――フィットネスセンターとかの”フィット”ですね)と“f”の音をかけて「フィドル(fiddle)」なのですが、ちょっと楽しい表現です。ロビンの「体調発言」では、以前に韻は踏んでいませんが、「strong as an ox(牡牛のように頑健)」(ほんとかいな~)なんていうのもあり、これも想像するとなかなか楽しい表現ですね。バイオリンでもフィドルでも牡牛でもよいから、元気でいてほしいものであります。
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