ロビン・ギブ3枚組ボックスセット-オフィシャル・プレス・リリース
欧米各国では6月初旬発売のロビン・ギブの3枚組ボックスセットのオフィシャル・プレス・リリースの全文をご紹介します。
‘SAVED BY THE BELL – The Collected Works of Robin Gibb
*ロビン・ギブの幻の名アルバム『シング・スローリー・シスターズ』が45年の時を経て今ここに
*ファン提供による貴重な音源はオークションで発掘されたもの
* 発売日: 2015年6月1日(訳注:英国での発売日です)
* ロビン・ギブの1969‐1970年の軌跡をたどる3枚組CDセット
* 未発表・レア音源46曲
* アルバム『シング・スローリー・シスターズ』の全貌が初めて明らかに
2015年6月1日、リプリーズから『Saved By The Bell – the Collected Works of Robin Gibb: 1969-70(仮題:「救いの鐘―ロビン・ギブ作品集(1969‐70年)』が発売されます。このボックス・セットは19歳だったロビン・ギブが1969年から1970年にかけての12か月に制作した楽曲を網羅した3枚組CDです。傑作の呼び声高いヒット・ソロ・アルバム『Robin’s Reign (邦題「救いの鐘-ロビン・ギブ)』に別テイク、フルバージョン等9曲をプラス、さらにはファン垂涎の未発表アルバム『シング・スローリー・シスターズ』が制作後45年の時を経て初めて発売されます。
ビーチ・ボーイズ、エルビス・コステロ、エルトン・ジョンらの作品を手がけ、グラミー賞候補にも名を連ねたリイシュー・プロデューサー、アンドルー・サンドーバルが10年の歳月をかけてこのボックス・セットの編纂に取り組みました。ロビン・ギブ本人との話し合いでスタートしたこの企画は、当初、失われたアルバム『シング・スローリー・シスターズ』を完全形にしようというものでしたが、ロビン自身が2012年に亡くなるまで常に新しい作品を作る方に情熱を傾けていたこともあり、失速状態に。しかしその後も実は作業は続いていました。いまでも愛され続けるロビンの不滅の業績のために、そしてこの失われた名作をついにファンの元に届けるために…。そう、プロジェクト完成に必須だった資料は実は最終的にはファンからの提供によるものなのです。レアなアセテート盤、カセットなど、アンドルーは長年の間にファンがオークションで発掘してきた資料の提供を受け、編纂作業を通じて発掘、ミキシングしたオリジナル・マスターの補完にこれらを当てました。
実際、アルバム 『シング・スローリー・シスターズ』(フルバージョン)の完全版(ディスク2)は、曲順など、ぎりぎりまでオリジナル本来の姿に迫ったものになっています。アルバムそのものは結局これまで一度も完成形を見ずに来たわけですから。
ビー・ジーズの『Odessa』 発売後、1969年初頭のごく短い期間ですが、ギブ兄弟がソロ作品に取り組んだ時期があります。その先頭を切ったのがロビンのシングル「Saved By The Bell (救いの鐘)」の発売でした。この曲は英国では最高位2位まで上昇(ローリング・ストーンズの「ホンキー・トンク・ウィメン」によって惜しくもナンバーワンの座を阻まれました)。ロビン・ギブは1969年3月から1970年4月にかけて、ロンドンのチャペル・スタジオ、IBCスタジオ、 レコーディッド・サウンド・スタジオでレコーディングを実施、ソロ・アルバム『Robin’s Reign』、続く新作『シング・スローリー・シスターズ』、さらには他の作品にも取り組んでいました。ソングライティングに関してはロビンの一生でももっとも創造性に富んだ多作な時期のひとつであったと言えます。
この名コレクションには、ロビンの一生のこの時期へのトリビュートとして、「ハドソンズ・フォールン・ウィンド」をはじめとする傑作が何曲も収められています。「ハドソンズ・フォールン・ウィンド」はもともと12分を超える組曲で、アルバム『Robin’s Reign』に収められた長さ3分の「ファーマー・フェルディナンド・ハドソン」はその抜粋にあたります。ディスク3は、ずばり『ロビンズ・レアリティーズ』というタイトルで、別テイク、デモ、BBCでのセッション、未発表曲等23曲を集めたもの。「ジャニス」「アレクサンドリア・グッド・タイム」(シングル「救いの鐘」のB面になる予定でしたが発売前に差し替えられた曲です)、オーケストラを駆使した、ロビンの『クリスマス・キャロル』へのオマージュ、「スクルージ – ゴースト・オブ・クリスマス・パスト」、人類の月面到達を歌った「ムーン・アンセム」など、興味をそそられる内容です。
ライナー・ノーツはセイント・エティエンヌのボブ・スタンレー が担当。このコレクションをいま発表することの意味を、「埋もれていたテープやアセテート、貴重なデモ音源などがついにまとめあげられた。シップストン・オン・スタウアとダービーシャーの歯科医たちにそれとわかりにくい形で言及しつつ、愛と喪失と沈思を謳うこれらの力強い物語群に、とうとう命が吹き込まれたのだ」と完璧に表現しています。
こうして登場したこの素晴らしいボックス・セットは、いまだに深く愛され惜しまれているこの世界的アーティストの、曲作りの天才を示すものに他なりません。
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