バリー・ギブin Sydney

盆と暮れなら一緒に来てくれればめでたいものの代名詞ですが、バリーのミソロジー・ツアーとインフルエンザ(^^;)が大挙して押し寄せたこの2月。オーストラリア入りしたあとの記者会見の報もまだアップできないうちに、シドニーでの初日公演にいらっしゃったBGML(ビージーズ・メーリング・リスト・ジャパン)代表のbeegeeokadaさんから素晴らしいレポートが到着しました。臨場感あふれるレポートをどうぞ! 

 

8時58分照明が暗くなり「テクニカラー・ドリームス」のビデオがアンディ、モーリス、ロビンの3人の映像を交えて流れました。その後 息子のスティーヴン を始めバック・バンドと共にバリーが登場、服装は黒の上下で体はかなり絞れていて、今回のツアーの本気度を感じました。  会場全員スタンディング・オベーションで出迎え、そうすると「ジャイヴ・トーキン」での幕開け、声の調子は決して悪くなく「ロンリー・デイ」「ユ-・ シュッド・ビー・ダンシング」が続いたのですが、バリーはまだ曲が終わる度、飲み物で一息入れながらの3曲でした。  
バリーのおしゃべりで始まったのが「若葉のころ」、高音がまだ出にくそうでしたが、感動の一曲でした。続いて「ラヴ・サムバディ」を熱唱、会場大合唱の まま終わりましたが、とても熱いものを感じ涙腺が緩みました。  モーリスの娘のサマンサを呼び、彼女のヴォーカルでの「ジ・エンド・オブ・ザ・ワールド」から「傷心の日々」はバリーとデュエット。やはりモーリスを思 い出してしまい、涙していました。続いてJazzyな「フィーバー~ステイン・アライヴ」を挟んで、これ又「愛はきらめきの中に」で大合唱。バリーのファ ルセットが入る度に、会場から悲鳴に近い歓声が上がりました。  
次はスティーヴンのリード・ヴォーカルでの「オン・タイム」、原曲に近い歌い方ですが、彼が歌うとヘヴィー・メタルっぽくハードなイメージになります、 この間はバリーは休憩を取り、ステージにはいませんでした。  
そうしてポール・マッカートニーに捧げる「ロング・アンド・ワイティング・ロード」、スクリーンいっぱいに幻想的な画像が映し出され、歌詞そのものが、 決して平坦で無かった今までの道程をバリーは考えていたのでは、歌い終わるとそっと目頭を拭いていました。    続いて「獄中の手紙」、ロビンのパートをスティーヴンが担当、ロビンのファンには辛かったかも知れませんが、アレンジも新しく力強いスタイルになってい ました。  
そしてレアな選曲の「キルバーン・タワーズ」、まさかこの曲がライヴで聴けるなんて思いもよらなかったので、バリーらしいギターを主にしたこの曲には、 こみあげてくるものが止められませんでした、バリーも歌い終えると涙していました。
今度はオーストラリア時代の選曲から「プレイダウン」、続いて「スピックス&スペックス」では大合唱、会場は大いに盛り上がりヒートアップしました。  そうして又レアな選曲の「瞳に太陽を」、「キルバーン・タワーズ」同様に曲のイメージとバリーの気持が重なり合った歌でしたので、バリーと同じく感情を 抑えられませんでした、ファンも同じ気持になっていたのではないでしょうか。    
スクリーンに朝日がいっぱい明るいタッチの「イン・ザ・モーニング」、ライヴではギター1本のスタイルから、原曲に戻った様なアレンジですっきりしたイ メージでした。続いてロビンのパートを再びスティーヴンが歌った「ライオン・ハーテッド・マン」、スティーヴンのヴォーカルにも慣れてきたからか、新たな 感じで聴けた1曲でした。  
えッと驚いたのが「ジョーク」、バリーのヴォーカルで始まったと思ったら、サビの部分から何とロビンのヴァーカルが流れ、スクリーンいっぱいのロビンの 映像に、会場から大歓声が上がりました。しかし映像がずっと流れるのでは無く、チラチラしか現れないので、もしかしたらこの会場のどこかにロビンがいるん じゃないかと思ってしまい、全員涙、涙の連続。曲が終わった瞬間、映像に向かってバリーの上半身がおじぎの様にガクっと落ちた時には、もうこれ以上歌えな くなるんじゃないかと心配になりました。 引き続きバック・ヴォーカルからベスが呼ばれ、「アイランド・イン・ザ・ストリーム」「ギルティ」をパワフルにデュエット、続いて「ワーズ」、画面いっぱ い赤いハートの中に「ILoveLinda」の文字が。会場と歌の掛け合いになり、バリーもこの時ばかりは楽しんで歌っていました。    
サマンサが再び呼ばれ、ソロで「アイ・キャント・ハヴ・ユー」、バリーは休憩でステージにはいません。「サタディ・ナイト・フィーバー」からの選曲が続 き、「ナイト・フィーバー~モア・ザン・ア・ウーマン」のメドレーで、再び大合唱の大盛り上がりを見せました。  続いて「オーディナリィ・ライヴス」、これはスティーヴン、サマンサの3人でのヴォーカル・ハーモニーがあり、バリーの前を向こうとする心境からなる メッセージとも思えました。  そしてラストの「イモータリティ」、スクリーンに映るアンディ、モーリス、ロビンへの語り掛けがバリーから1分づつあり、バリーが眼を真っ赤にはらし て、一生懸命で歌ってくれました。会場も同様に泣きながらWe Don’t Say Goodbye…。
会場全員スタンディング・オベーションでアンコールを求め、バックで「マサチューセッツ」の演奏の中バリーが再び登場。メンバー紹介後、ミラーボールが 回る中を「ステイン・アライヴ」をバック・バンド、バック・コーラス、スティーブン、サマンサと全員で一つになって大熱演、バリーの「I’m Stayin’ Alive!!」という声が駆け巡り、これ以上ないとい う声量で、全く心配がありませんでした。  
予定の1時間30分を上回り、2時間めいっぱい歌ってくれたバリー。気持的にはロビンが元気な間に、同じステージに2人で立って欲しかったのが、ファン としての思いでした。
しかし、昔から変わらない笑顔のバリー、優しくても感傷的なバリー、悲しくなるとすぐに泣いてしまうバリー、でもしっかり前を向いてショウマンシップを 発揮しようとするバリー、そんな色々なバリーがステージの上で交錯して、ジョークを交えながファンに語りかける瞬間は、とても微笑ましかったです。(本当 は英語で何を言っているのかさっぱり分からなかったので、羨ましかったのが本音です)
ファンとしてやはり、世界中のファンに会いに行って欲しいし、無理は承知の上で来日して欲しいと改めて強く思いました。バリーへ 日本はSakeも食べ 物も美味しいし、観光にはうってつけです。どうか心の洗濯を兼ねて、日本に再び来て下さい、心よりお願いします。

beegeeokada, Bee Gees Mailing List Japan管理人

beegeeokadaさん、素晴らしいレポートをありがとうございました。輝く才能が悲しみに純化され磨かれたバリーのステージをぜひ世界中で、そして日本でも見たいですね。

それにしても9時開演とは夏のシドニーの街は夜型ですね。2005年のロビンのアジア公演も開演が遅い時間が多く、7時台にはじまった東京公演は異例。ロビンは7時半から夕食をとってからステージに立つ、というパターンになっていて、東京でも「7時半にご飯を食べよう」としており、驚いて「コンサートは7時半からじゃありませんでしたっけ?」というと、あせっていたのを思い出します。チェックしてみたら「開演は7時じゃないか!」となぜかこっちが叱られて(?)しまい、「勝手に間違えてたのはあんたでしょうが」と言いたかったけど、ふてくされていたロビンがなんだか面白かったです。

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