【1978】「アンディ・ギブと24時間」(Super Teen誌)

3月5日はアンディ・ギブの誕生日、1958年生れの彼は元気であれば今年で66歳の熟年だったはずです。

今回は、1979年、人気の絶頂期にあったアンディをアメリカのティーン誌SuperTeenが追いかけた「アンディと一緒の24時間(Spend 24 Hours With Andy Gibb!)」という記事をざっとご紹介します。

何の悩みもなく楽しく過ごせていたのはとっくの昔の話! アンディが好きなのは朝5時か6時に起きて、ボートで海に出て、釣りをしたり、歌詞を考えたりしながら、のんびりと1日を過ごすことです。

今でも仕事が休みでフロリダの家にもどると、釣りをしたり、船に乗ったり、スキューバ・ダイビングをしたりして、太陽をいっぱいに浴びて楽しく1日を過ごすことはあります。けれどもこのところは、ほぼ毎日、忙しいばっかり。早起きして、朝ご飯をしっかり食べて、取材や撮影、レコーディングスタジオへの移動などでいっぱいの忙しい1日に対応できるだけの元気をつけなくてはなりません。飛行機で都市から都市へと飛び回ることも多いです。

コンサート・ツアーも最初は楽しかったのですが、今日はここ、明日はあそこと移動していくとホテルの部屋もホテルの食事もどこも似たりよったりで、すぐに飽きてしまう…アンディをはじめロック・ミュージシャンならだれでもそういうことでしょう。コンサートも、すごく消耗します。おまけにコンサートの前の午後はリハーサルあり、サウンドチェックありで過ぎてゆきます。ライティングのチェックもあります。アンディはどの曲を歌うか、どんな順番で歌うかを決めて、バンドとおさらいします。

ツアーとツアーの間には、テレビスペシャルにゲスト出演したり、トークショーの取材を受けたり、ロサンジェルスに行ってファッション・デザイナーのフルール・タイマイヤーを訪ねたりします。

フロリダの自宅にいる時のアンディはご両親、妹のベリちゃん、それに有名な3人の兄バリー、モーリス、ロビンと過ごすことが多いです。玉突きをしたり、招きあって食事をしたり、泳いだり、犬と遊んだりして、楽しく過ごします。本当に幸せなファミリーで、一緒にいていつも楽しいのです。

ツアーやレコーディングから離れて長い休暇がとれると、アンディはバハマ諸島や地中海あたりを訪れるのが好きです。ハワイも大好きで、いつかフランスと日本を訪ねたいと思っています。

オーストラリアは? そう聞かれると、アンディは、カンガルーやコアラがなつかしいなあ、と答えたりします。動物が大好きなんですね。コンサートで訪れる場所でももっと観光ができたらなあ、と思うそうです。ニューヨークとロサンジェルスで過ごすことが多いのですが、アメリカ国内でもまだ見たことがない場所がたくさんあるし、いつか行ってみたいそうです。

今ではあまり時間がありませんが、アンディは読書も大好きです。それから寝る前にはコミックスをぱらぱらやりながらリラックスするのだとか。ステレオを聴く時間も大切で、好きなミュージシャンはイーグルス、ドン・マックリーン、スティーリー・ダン、フリートウッド・マックなど。

それに、もちろん、ファンレターの山も読みます。

フロリダ発ロサンジェルス行き、あるいはフロリダ発ニューヨーク行き、ニューヨーク発ロサンジェルス行き、ロサンジェルス発ニューヨーク行きの飛行便の中で、ひきしまった体にくしゃくしゃのブロンドヘアーのかっこいい男の子がシートでうとうとしているのを見かけたら、よーく見てみてください。アンディかもしれません! 忙しい日程にあわせて隙間時間にうたた寝するこつを覚えたそうです!

アンディと一緒に24時間過ごせたらいいなあって思いませんか、ね!


【左上⇒左下⇒真ん中上⇒真ん中下⇒右上⇒右真ん中⇒右下、の順です】

午前7時
最近のアンディは自分で料理する時間がほとんどないけど、時間があるときには自分と妹のベリのために美味しい料理をちゃっちゃっと作ります。

午前11時
アンディは早起き。一晩中ディスコで踊るより、一日じゅう釣りをしている方が好きだそうです。

午後3時
アンディの趣味は写真。ツアーにもカメラを持っていってあちこち撮影して楽しみます。

午後7時
スーパー・エンターテイナーになったアンディ。兄バリーいわく、「僕たちはあんな身のこなしはできない!」。アンディってセクシー!

午後11時
アンディはご両親(バーバラさんとヒューさん)と妹のベリととても仲良し。みんなアンディのツアーに同行しています。

午前1時
アンディはロサンジェルスのフルール・タイマイヤーさんをよく訪ねます。彼の衣装は彼女のデザインなんです。

午前4時
アンディは寝る前に友だちと電話でしゃべったり、コミックスを読んだりして過ごします。

まあ、ティーン雑誌の記事ですから、だいたいは他のインタビューやマネージメントが出している資料をもとに書かれたものでしょう。いかにも健康で人好きのする若い男性、というイメージが描かれています。

この約10 年前にはビー・ジーズの3人の兄たちも年齢的にこうしたアイドル扱いを受けていましたが、スティグウッドの戦略もあったのか、彼らは同時に「単なるアイドルを超えたアーティスト」としても売られていました。その点、アンディは絵に描いたようなアイドルとして売られ、デビュー曲からいきなり活躍してしまったのも、才能が、才能ばかりか人生が、蕩尽される結果につながったのかもしれません。

ただ、ここでかなり漠然と描かれてはいるものの、アンディ像は3人の兄中で一番モーリスに似ているような気もします。モーリスがアンディが亡くなったあと、悲しみと苦しみのあまり依存症に再度陥って、「自分と一番共通点があった」と語ったのもうなずけるものがあります。

それからもうひとつ。現時点でちょっと深読みすると、フルール・タイマイヤーさんという女性の名前が2度も出ていますが、これは当時アンディとおつきあいしているという噂もあった彼女のことを「単なる仕事上のつき合い」と強調してくれ、とマネージメントから指示が出ていたのかも、と思ったりします。

タイマイヤーさんはオーストラリア(メルボルン)出身で、オリヴィア・ニュートン・ジョンの衣装なども手がけていたことで知られています。(オリヴィアが有名な「フィジカル」のビデオで着ているレオタードなども彼女のチョイスだそうです)当時、いろんなロック・ミュージシャンの衣装を手がけていた彼女、アンディと一緒に公共の場に現れることも多かったので、何かと噂になったようです。

ベリちゃん(バーニスさん)が2021年にワクチンの接種後に亡くなった(既報)のは記憶に新しいところです。ギブ家第二世代のアーティストが結集したアルバム『Please Don’t Turn Out the Lights』の中でも彼女の歌声はきわだっていました。本当に残念です。

{Bee Gees Days}

© 2009 - 2024 Bee Gees Days. 当サイト記事の引用・転載にあたっては出典(リンク)を記載してください。

おすすめ

error: 記事内容は保護されています。