【ニューヨーク・ポスト紙】バリー・ギブ・インタビュー「ロビンの幽霊は青い上着を着ていました」

ニューヨーク・ポスト紙(2016年10月7日)に掲載された
バリーのインタビューから1979 年のビージーズ三兄弟の画像

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10月7日についにバリーのソロアルバム『イン・ザ・ナウ』が欧米で発売されました。同時にアルバムレビューが、特集記事が、メディアにどどっと登場して、ちょっと追いつけそうにありませんが、まずはニューヨーク・ポスト紙(オンライン版2016年10月7日付)に登場した記事「スティーブ・マックイーンが、あわやバリー・ギブ夫人を略奪?」という記事を以下に簡単にまとめてご紹介します。

亡くなった後もロビンを見ました」とバリーは本紙に話してくれた。「幽霊という人もいるかもしれないけれど、ロビンが玄関からうちの居間に入ってくるのが見えたんです。夜遅い時間で、ロビンは青い上着を着ていました。あ、ロビンだとわかりました。こわいとかはぜんぜん思わなかった。ほっとしました。ロビンもモーリスもまだいてくれるんだ、と…」

スタジオ・アルバムとしてはビージーズ最後のものとなった『This Is Where I Came In』(2001年)以来、ソロアルバムとしては『Now Voyager』以来32年ぶりとなる、バリーのニュー・アルバム『イン・ザ・ナウ』 には、このほかにも亡くなった人たちの気配が濃厚に漂っている。弟たちの死を受け入れられるまでに何年もかかった(そして8月には母親を亡くしている)バリーだが、いま戻ってきた。「思い出せるかぎりずっと音楽をやってきたので、他に何もできない」というバリーだが、これもあながち誇張でもない。現在70歳のバリーが、50年代半ばにイギリスで弟たちとラトルスネークスを結成して音楽の道に入ったのは、まだ10歳のときだった。やがて彼らはBee Geesとなり、60年代にはビートルズにインスパイアされたヒット曲「To Love Somebody」「Words」等を連発する。だが成功とともに兄弟間のライバル関係も激化。

「僕たち、女の子を取り合ったんですよ」とバリーは笑う。「1967年にBBCで録画撮りしてた時に、オーストラリアから来たすごい美人がいて、ロビンが夢中だったんです。僕が何も知らないで彼女に近づいたら、ロビンが振り向いて、『バリー、お尻のおでき、もう直った?』っていうんですよ。ロビン流の『あっち行けよ』だったわけ」

70年代に入って、ビージーズの人気に陰りが見えるが、当時、映画製作にも進出していたマネージャーのロバート・スティグウッドが、週の間はしがない仕事をしながら、週末にはベイ・リッジのクラブで踊るブルックリンの若者を描く映画のサウンドトラックをやらないか、と提案してきた。さほど乗り気でなかったビージーズだが、映画『サタデー・ナイト・フィーバー』は大ヒットし、サウンドトラック・アルバムは4000万枚を売り上げて当時の文化にも大きな影響を及ぼした。

「確かにあれは一番にぎやかな時代でしたね」と、バリーはフィーバーとディスコ・ブームを回顧する。「ジョン・トラボルタとはあまり連絡をとっていませんでしたが、今年の誕生日にはビデオ・メッセージが届きました」 そのビデオの中でトラボルタは「君をスターにしてみせるよ」と語るスティグウッドの物真似をしていたそうだ。

「実際、彼はあの映画で有名になりましたが、たぶんジョンも僕と同じで、『フィーバー』の成功で傷ついたようなところがあるんじゃないかと思いますね

土曜の夜は燃え盛って、日曜の朝にはつらい二日酔いが残った。当時のビージーズのイメージはいまだにつきまとう。ジミー・ファロンは『サタデー・ナイト・ライヴ』の「バリー・ギブ・トーク・ショー」スキットで、長年、名高いバリーのファルセットをパロディにしてきた。

「いじられるのは避けられない」とバリーは言う。「これはもう定番というしかない。逃げようがないんですよ」
家族を亡くした今も、変わらず続くものにバリーは感謝している。リンダ夫人との46年に及ぶ結婚生活である。

1970年に結婚して以来、一度もわき見をしたことはないそうだ。チャンスはあっても、である。「25年ぐらい前に(オーストラリアのテニス・スター)イヴォンヌ・グーラゴングにデートを持ちかけられたっけなあ。『そっちにうかがっていいかしら』って言われたんですよね!」

バリーの話では、リンダ夫人の方も誘われることが多かったそうだ。

「ロサンジェルスのレコード・プラントにいたときに、スティーヴ・マックイーンがリンダをバイクの後ろに乗せて走り去ろうとしたことがありましたよ! リンダはすごい美人で、僕と同じぐらいチャンスが多かったと思います!」

―by Hardeep Phull

しかし美女の前でありもしない(?)おできの話をされた若きバリーの心中やいかに。いかにも、変なことを突然いう名人(?)だったロビンらしいエピソードではあります。ちなみに青い上着って、2009年10月にバリーと一緒に出た『Strictly Come Dancing』でロビンが着てたやつですね、きっと。

{Bee Gees Days}

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