ビー・ジーズ、フィーバーの名曲ビデオの別バージョンについて

ビー・ジーズのオフィシャル・サイト(https://www.beegees.com/know-stayin-alive/)でも取り上げられたように、超有名な「ステイン・アライヴ」のプロモーション・ビデオにはあまり知られていない別バージョンがあります。

オフィシャルサイトいわく:

「ステイン・アライヴ」の公式ミュージック・ビデオは、実は撮り直されたバージョンだって知っていましたか?

映画『サタデー・ナイト・フィーバー』のサウンドトラックからの曲のオリジナル・ミュージック・ビデオ三本は、フロリダ州マイアミのビデオシティのサウンドステージで撮影・編集されました。ひげを剃ったバリーが見られるヨーロッパ版のビデオ「ステイン・アライヴ」は、このうちの一本です。バリーがひげを伸ばした後でこのオリジナル版三本はお蔵入りして、カリフォルニアで新バージョンが撮り直されました。

ミュージック・ビデオをめぐるこのちょっとややこしい状況については、Smooth Radioの記事(2025年7月3日付)がまとめていますので、以下にざっとご紹介します。

世に名高いビー・ジーズの名曲の数々。曲だけでなく、ミュージック・ビデオの方も同じぐらい知られていますよね。

だけど知ってました? 中でも一番有名な曲のビデオは、実はもともと発表する予定だったものとは違うんです。

問題はなんとバリー・ギブのひげ。「ステイン・アライヴ」と「恋のナイト・フィーヴァー」と「愛はきらめきの中に」のビデオがお蔵入りしたり、撮り直しになったりして、最終的に誰でも知っている現行バージョンになったのはバリーのひげのせいだったのでした。

経緯をたどってみると…。

ステイン・アライヴ

ビー・ジーズ最大のヒットのひとつなので、「ステイン・アライヴ」といえばミュージック・ビデオの方も当然ながら超有名。

映画『サタデー・ナイト・フィーバー』のサウンドトラック用にビー・ジーズが作曲し、1977年に発表した「ステイン・アライヴ」。ビー・ジーズの公式サイトの説明にあるように、「ステイン・アライヴ」のオリジナル・ミュージック・ビデオは、やはり『サタデー・ナイト・フィーバー』のサウンドトラックからシングル・カットされた「恋のナイト・フィーヴァー」と「愛はきらめきの中に」のビデオと一緒に撮影されました。

マイアミのスタジオで撮影されたこの三本のビデオでは、バリーにひげがなかったのですが、『サタデー・ナイト・フィーバー』が公開されたときには、バリーの象徴ともいうべきひげスタイルが復活していました。

このため、ビー・ジーズはミュージック・ビデオの撮り直しを決定。現在広く知られている「ステイン・アライヴ」のビデオはカリフォルニアにあるMGMスタジオのバックロット(スタジオ隣接の野外撮影用地)で撮影されました。

オリジナルの「ステイン・アライヴ」のミュージック・ビデオはヨーロッパで発表され、現在もビージーズの公式YouTubeチャンネルで観ることができます。

ステイン・アライヴ・バージョン2」と呼ばれるこのビデオの方が実は最初に撮影されたものなのです。(訳注 トップの画像はこのバージョン2からのものです)

愛はきらめきの中に

「ステイン・アライヴ」とは違って、「愛はきらめきの中に」のビデオは撮り直したときにも、当初の構想にかなり忠実な内容にでした。

両ビデオとも照明は最小限にとどめ、暗い部屋で歌う三人を映して、1970年代のミュージック・ビデオらしい編集技術が駆使されています。

ただし、当初の構想では、歌のテーマとして謎めいた女性が登場していましたが、撮り直された版には、この女性の姿はありません。

この「愛はきらめきの中に」のオリジナル版の映像は最終的には公開されましたが、現在のところ、ビー・ジーズの公式YouTubeチャンネルには入っていません。(こちらのリンクで観られます)

恋のナイト・フィーヴァー

当初撮影された三本のオリジナル・ミュージック・ビデオの最後の一本がこの「恋のナイト・フィーヴァー」です。

マイアミで撮影された他の二本と同様に、これもお蔵入りしましたが、この曲に関してはビデオの撮り直しもしなかったようです。

「恋のナイト・フィーヴァー」のオリジナル・ミュージック・ビデオが初公開されたのは2004年とのこと、コンピレーション・アルバム『Number Ones』の発売に合わせたのではないかと思われます。

このビデオでは、スタジオで逆光で歌う三人の映像に、フロリダのモーテル街のネオンの灯がかぶります。

バリーが「ステイン・アライヴ」や「愛はきらめきの中に」の別バージョン・ビデオのように髭なしなので、2004年公開のこのビデオが、マイアミで撮影されたオリジナル版であって、別の時期に撮り直された映像ではないことがわかります。

ちなみに、映像スタイルでわかるかと思いますが、別バージョン(実はそもそものオリジナル・バージョン)の「ステイン・アライヴ」と「愛はきらめきの中に」のビデオ二本を監督したのはあの「ボヘミアン・ラプソディ」のビデオを監督したブルース・ガワーズです。もっとも、「愛はきらめきの中に」は女性が出るとイメージが具体的になりすぎるきらいがあって、現行のオフィシャル・ビデオの方が良いような気がします(個人的には実は現状のオフィシャル・ビデオもさほど好きではないのですが)。

「恋のナイト・フィーヴァー」は映画の中でこの曲が流れるシーンであの超有名な”ナイト・フィーヴァー、ナイト・フィーヴァー”という手を振り上げる振り付けが入っているので、たぶんビー・ジーズが出るビデオはあえて撮らなかったんじゃないかという気もしますね。公開当時、映画のあのシーンがずいぶんプロモーションにも使われていた記憶がありますし。

{Bee Gees Days}

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