【1979年2月】「アンディ・ギブとプライベートなおしゃべり」(TV Superstar誌より)

ステージ上のアンディ・ギブ
(TV Superstar誌1979年2月号)

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誕生日(3月5日)と命日(10日)が近いアンディ・ギブの人気絶頂期の記事をアメリカのテレビ雑誌『TV Superstar』誌からご紹介します。

「アンディってステージの上では何を考えているのかな?」

そう思ったことはありませんか。並みいるファンを前に歌いながら、アンディは何を考えているのかしら。答えは――いろいろ、なんですね。まず、舞台に立つのが怖い、というのも少し。みんなが期待しているような完璧な舞台がつとめられるのかな、と思ってしまう。でもいったん舞台に立てば、怖かったことも忘れて、どの歌を歌うかによって気持ちもどんどん変化していきます。「恋のときめき」を歌うときには、夢に見る恋人を思い浮かべて、“幸せにしてあげたいなあ”と思います。「永遠の愛」を歌うときには、“いつまでも変わらずに愛せるような人にめぐりあいたいなあ”と思います。一番わからないのは「シャドー・ダンシング」を歌うときのアンディが何を考えているか、でしょうか。あの歌はとてもセクシーで、でもちょっぴり孤独な歌だなと思います。シャドー・ダンシングって、結局は独りで踊るっていうことですものね。でもアンディの歌い方を聴いていると、もっと深い感情がこめられているような気がします。ひょっとして誰か特定の人を思って歌っているのかも?」

という曲の印象を書いた記事の他に、簡単なステージ・レポートが掲載されています。

「恋のときめき」のヒット以来、超多忙なアンディ。コンサートやレコーディングで忙しい毎日を送っています。自分の時間なんてぜんぜんありません。へとへとだけど、とにかく人気がありすぎて、休めないのです。
そんなアンディがコンサートをしたときのこと。満員の聴衆を集めた素晴らしい夕べでした。いったんコンサートが始まれば、疲れもふっとんでしまうアンディです。でもその夜はちょっとしたアクシデントがありました。ステージで踊っていたアンディは、マイクのコードに足をとられてしまったのです。もう少しで観客席に頭から墜落しそうになりました。けれども幸い、軽快な動きで身をかわし、実はこれって新しいステップだったんだよ、という感じにごまかすことができました。あまりさりげなかったので誰にも気がつかれなかったけれど、自分はごまかせません。それで、休暇をとることにしたそうです。

この号の目玉は「アンディとプライベートなおしゃべり」という企画で、一応インタビュー形式になっています。(一応、と書いたのは、この種の芸能誌がどこまで本人に直接取材しているか、ちょっと不安なことも多いからですが、まあ、これは実際に取材していると思っていいのかな)

楽屋でアンディと話していると、いろいろなことが聞けます。取材に応えるアンディは、率直でオープンで感受性が鋭い人。最近、話した時にはこんな話題が出ました。

オーストラリアの話をするね。何しろオーストラリアの奥地ってすごいの。夜中にシドニーからアデレードまでスチュアート・ハイウェイを走ってると、カンガルーが車の前に飛び出してきたりするんだよ。雄大な開けた土地なんだ。もっとも夏はものすごく暑いけど。去年なんか40度近くの暑さが何週間も続く時があったりした」

フロリダも大好きなアンディ。バリーがフロリダに引っ越した時に、ロビンを除く家族全員もすぐに続いて引っ越しました。「仲良し家族なんだ。兄貴たちや両親と一緒にいることが多い。楽しいんだもん。僕って“お茶とテレビ”タイプ。ハリウッドの豪華なパーティとかには行かない」

 

4番目のメンバーとしてビー・ジーズに参加する予定は?
「いつかは一緒のステージに立つんだろうなとは、ずっと思ってたけど、もう成功しているところにただ参加するっていうのがいやだった。自分の力で成功したかった」
もちろん、アンディのファンなら知ってます。アンディが自分の力でここまで来たことを。

「アンディがステージでやることを見てると、おれたちが教えたこともないようなことまでやってるんだよね」とモーリス。

「兄貴たちは僕の成功を本当に喜んでくれている」と真っ先に認めるのはアンディです。「バリーは僕のことをすごく誇りに思ってくれている。僕の成功を自分のことのように喜んでくれているんだよ」

それだけ仲の良い兄弟なのですね。
「たぶん、あと1-2年したら兄貴たちに仲間入りすると思う」とアンディは言うので、ビー・ジーズが4人組になる可能性があるわけです。ただし、それはアンディがその前に映画スターにならなかったら、という話です。映画『サージェント・ペッパー』『グリース』を制作したロバート・スティグウッドは、近くアンディをロックンロール映画に出演させる計画を持っています。アンディのコメントは……「流れに任せようと思う。今のところ、僕にとって一番大切なのは曲を作ること」

アンディの物語はたくさんの「かもしれない」に満ちています。映画『サージェント・ペッパー』があれほど商業的な失敗作に終わらなかったら、アンディの映画企画も始動して、『グリース』みたいな高校生ものでアンディを見ることができたのかもしれませんね。(キャンパスの人気者っていう役どころなど似合いそう?) ビー・ジーズに加わるという噂も何度も流れて、それを一番強く望んだのは、特に仲が良かった長兄バリーだといわれています。

『TV Superstar』のこの号にはその『サージェント・ペッパー』の東海岸プレミアのためにニューヨーク入りしたビー・ジーズの短信(白黒写真5枚入りの1ページの記事)も掲載されていますので、近くご紹介します。

{Bee Gees Days}

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