【2014年5月】ローリング・ストーン誌が選ぶバリー・ギブ名曲13選

バリー・ギブーこれだけは欠かせない名曲13曲選
(ローリング・ストーン誌オンライン版2014年5月26日付)

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バリーの70歳の誕生日を祝う意味で、このところまた話題にのぼっているローリング・ストーン誌(オンライン版2014年5月26日付)の記事をご紹介します。

元記事はミソロジー・ツアーがアメリカに達したタイミングで発表されたもの。ローリング・ストーン誌選の13曲を以下に簡単にまとめてご紹介します。

ソングライター、シンガー、プロデューサー等々として、ポップスのあらゆる分野に足跡を刻んできたバリー・ギブ。オール・ダスティ・バスタード、バーブラ・ストライサンド、ビヨンセといった多彩なメンツにヒットを提供したソングライターが他にいるだろうか? いないんじゃないかな。そこで、かのバリー・ギブの名曲13選をご紹介しようと思う。(ボブ・シェッフィールド)

1. ビージーズ「ニューヨーク炭鉱の悲劇」 (1966)(訳注:これは筆者の間違いで、実際には1967年)
バリバリのバラードという初期路線を決定し、ビージーズを世に知らしめたヒット曲。バリーとロビンのツイン・ボーカルが緊密にからみあって苦悩をうたいあげる。初期のデヴィッド・ボウイのスタイルにも大きく影響した。クラシックとなった「スペース・オディティ」は基本的にビージーズへのトリビュートだ。豆知識:1941年にニューヨークの炭鉱で事故が起きたという事実はありまへん。
2.ビージーズ「ボーン・ア・マン」 (1967)(訳注:こっちの曲が1966年です)
一般にはブルース・シンガーと認識されていないバリーだが、この曲を聴くと、ストーンズのレコードを研究してミック・ジャガー風に歌ってみようとした形跡が。かなーりロックなバリーが聴ける。 

3. ビージーズ「ワールド」(1968)(訳注:この曲は1967年です)
アメリカではヒットしなかったけれど、ファンの間でカルト的な人気を誇る曲。バリーのボーカルもトンでいる。「ワールド」(その後、「マイ・ワールド」というヒット曲もあるので間違えないように)は、けたたましいピアノではじまり、サイケデリックなギターにメロトロン、歌詞はシド・バレットが書いたといってもおかしくない突き抜けぶりだ。

4.フライング・バリット・ブラザース「ラヴ・サムバディ(1970)
グラム・パーソンズがヒッピー風カントリーソウルで聞かせるせつない恋の歌。ギブ兄弟はメンフィスのスタックス・レコードのR&Bサウンドの影響を受けて、オーティス・レディングを念頭にこの曲を書いた。しかしグラムのバージョンが最高にハートフル。

5.ビージーズ「傷心の日々」(1971)
ビージーズ初の全米ナンバーワン・ヒット(訳注:キャッシュ・ボックス誌のチャートでは初の全米ナンバーワンはこの1つ前の「ロンリー・デイ」です)。2年間の解散を経て発表された。アル・グリーンもカバーしたソウルフルなバラード。
6.ビージーズ「ブロードウェイの夜」(1975)
一時の低迷ぶりにもうダメかとまで思われていたギブ兄弟が、ダンス・フロアに君臨すべく、かつてないビッグなスターとしてカムバックしてきた。「ブロードウェイの夜」はまじりけのない闇と絶望を歌う。ニューヨークの街をひとりさまようバリー。ディスコ版『タクシー・ドライバー』である。
7.ビージーズ「ステイン・アライヴ」 (1977)
ビージーズ最大のヒットである『サタデー・ナイト・フィーバー』からの曲。バリーのファルセットが圧倒的。ニヒルな歌詞を見逃し(聞き逃し?)がちだが、不穏なギターや繰り返される「どうしようもない(I’m going nowhere)」というフレーズといい、ジョイ・ディヴィジョンの歌といってもいいぐらいだ。
8. アンディ・ギブ「恋のときめき」(1977)
兄貴たちに続けとデューした末弟アンディは、デビュー作にはじまるシングル3枚を連続してチャートのトップに送り込んだ。このポップな佳曲、それに風変わりなアートロック風の「愛の面影」は、ともにバリー作。両方ともギターはジョー・ウォルシュ。アンディよ、安らかに眠れ。

9. バーブラ・ストライサンド&バリー・ギブ「ギルティ」 (1980)
主役級の声の持ち主ふたりが完璧なバトルを繰り広げるバリバリの名曲。バリーの入りは、ドラマチック、かつ(バーブラ・ファンいわく)バターのようになめらか。
10.ケニー・ロジャース&ドリー・パートン「アイランズ・イン・ザ・ストリーム」(1983)
デュエットの名曲、強烈にセクシャルなイメージを使ったシルバー世代の恋の歌。(ねえ、ケニー、目の細かな櫛ってどうやって使うの~?) 世界中のカラオケで愛されている。これをオール・ダーティ・バスタード、プラーズとマイアが、ヒップポップのクラシック「ゲットー・スーパースター」(1998)に仕立てたのはお見事。

11.バリー・ギブ「シャイン・シャイン」 (1984)
バリーの作品としては埋もれた名作。1984年のソロ・プロジェクト『ナウ・ヴォイジャー』より。ニューウェイブ・スタイルのシンセ・ポップ、軽快なレゲエのビートに乗せて、愛する女性が他の男性に嫁ぐ様子を見まもるという、せつない歌詞を歌いあげる。

12. ビージーズ「アローン」 (1997)
人生の道半ばの憂鬱を歌う、後期のバラード。大人の孤独。バグパイプも聞ける。

13. デスティニーズ・チャイルド「エモーション」(2001)

ギブ兄弟が1978年にサマンサ・サングのために書いた曲。原曲ではバリーのボーカルを聴ける。でもビヨンセたちが泣くように歌うと、さらに悲しく響く。偉大な歌は決して時代遅れにならないということを証明してみせる歌。

カバー・バージョンも含めたところが、ちょっとユニークな13選。あなたのお気に入りの曲やバージョンは入っていましたか。ここに挙がっているグラム・パーソンズの歌う「To Love Somebody」はそれほど知られていないかと思うので、YouTubeのリンクを貼っておきました。たくさんのアーティストにカバーされた「ラヴ・サムバディ」。個人的にはカバーではアニマルズのバージョンが好きです。

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