39年前の今日…「小さな恋のメロディ」初公開
1971年6月11日(金)の夕刊に突然、半面以上(?)をさいた大きな広告が登場しました。
明後12日より指定作前売り開始
26日<土>ロードショー
そこには若きジャック・ワイルドの大きなクロースアップ写真と、後に有名になる墓地の場面のダニエル君とメロディちゃんの写真などが掲載されて、こんな文字が躍っていました。
まったく新しい映画…と
フレッシュな衝撃を巻き起こして
いま!日本中をかき廻している!
映画「小さな恋のメロディ」の初公開から今日でちょうど39年。なんと今年は曜日が同じなのですね。今日は同じ6月26日の土曜日です。
おそらく指定席の前売り開始前日のこの広告が初回広告ではないかと思います。トップに掲載した画像は続く6月17日の広告。公開前日の25日には
明26日はダニーとメロディの結婚式です!ふたりは11才
という広告が出ました。この「秒読み」みたいな形式はなかなか効果的で、「メロディ」が最初かどうかはわかりませんが、その後、似たようなパターンの広告が増えたような記憶があります。
以下、新聞広告から惹句を拾ってみましょう。
* ”イン・ザ・モーニング”ではじまるフォーク・ロック10曲……
ビージーズが歌う主題歌が早くもヒットパレード第4位!
*<卒業>のフィーリング<ある愛の詩>の純粋さを吹っ飛ばす
ほどの新鮮さ作品につくりあげた20代の若いスタッフ!
*結婚って一緒にいることでしょ…マーク・レスターと
トレイシー・ハイドの結婚を祝福するジャック・ワイルド この3人に乾杯!
*生々とした描写と言葉…
製作者は6ヶ月間子供たちと生活を共にしてから撮影へ
フォーク・ロックかあ、そんな呼び方もあったなあ。この段階で「メロディ・フェア」はまだ4位だったんですね。その後、チャートのトップにかけのぼり、そこに君臨し続けたのはご存じのとおりです。
中でもみごとな使われ方をして、まるで映画のために書かれた曲のようだった「若葉のころ」の中でバリーが歌うとおり、「Don’t ask me why, but time has passed us by」…時は流れすぎていきました。映画の中では輝いていた子役たちにとっても演技者として未来が平坦なものでなかったようなのは、その後の彼らの歩みを知ってしまった今だからこその感想です。それでも若葉のころや美しい雨の季節になると、どこかからあのメロディが聞こえてきそうです。トロッコで走った先に何が待っていたにせよ、映画の中に流れた時間と美しい歌声はいつまでも変わらずにそこにあるのですね。
ちなみにやっぱり時の流れをしみじみ感じたのは新聞の裏側を見たとき。週刊誌の広告でしたが、「千葉真一(32歳)と野際陽子(35歳)が今秋結婚へ!」とか書いてありましたっす。
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