20周年記念「レコード・ワールド」特集号(その1)
今から35年をさかのぼる昔、米国の音楽業界誌「Record World」誌の1975年6月15日号。名盤“Main Course”発売にタイミングをあわせ、「ビージーズの芸能生活20周年」を記念して組まれた特集号です。
うん? でもこのときが20周年だと昨今の50周年はちと数が合わないような。まあ、バリーも「いろんな数え方がある」と確か言っていましたね。
表紙ももちろんビージーズですが、中央部分に「レコード・ワールド誌ビージーズ音楽活動20周年記念」と銘打たれた特集セクションがとじこまれていて、セントラルパークで撮影された三人の姿がこのセクションの表紙。アトランティック、アトコ、RSO、ポリドール(日本)、ドイツ・グラモフォン、フェスティバルレコード(オーストラリア)、ウィリアム・モリス・エージェンシー、など関係各位がそれぞれに凝ったメッセージを寄せて、実に延々60ページの大特集になっています。
傑作なのはフェスティバル・レコードが打った広告で、「“メインコース”のオ―ドブルを担当できたのを誇りに思っています」とキャリアの初期に関わったことを楽しくアピール。セクション全体の中裏表紙はRSOが、「次の20年間に向けて」という言葉で端正にしめくくっています。
特集の目玉は豊富なインタビュー。バリー、ロビン、モーリスそれぞれへのロングインタビューに加えて、お父さんのヒュー・ギブ、アリフ・マーディン、ロバート・スティグウッド、パーソナルマネージャーのディック・アシュビーをはじめとする業界関係者に取材。さらにはバンドメンバーの紹介なども含まれています。
裏表紙はアルバム「メイン・コース」の宣伝。レシピ風になっています。
レシピ: まず、バリー、モーリス、ロビン・ギブのボーカルを山もり三杯。そこにアリフ・マーディンのプロダクションを加えます。さらにアリフ・マーディンのアレンジによるストリングスとオーケストラを混ぜ込んでください。とれたての新鮮なビージーズの曲10曲で味つけをして、33と3分の1回転で約40分まわしてください。ビージーズのレコード盤スペシャルのできあがり。 一人で召しあがっていただいてもいいですし、一度に数千人で楽しんでいただくこともできます。
この特集号が発売された当時、夢中になってほぼ徹夜で読んだ記憶がありますが、今見るとショックなのは、これが実に1ドル50セントなんです。たったの! 嗚呼、もっとたくさん買っておけばよかった!
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