ロビン・ギブ、新作『タイタニック・レクイエム』と闘病を語る(サンデー・エクスプレス紙2012年3月11日号)

サンデー・エクスプレス紙2012年3月11日号特集記事
サンデー・エクスプレス紙2012年3月11日号

引き続き治療中のロビンですが、英本国とヨーロッパ各地でのクラシックの新譜『タイタニック・レクイエム』の発表が近づき、メディアに大きく取り上げられています。

左の写真はサンデー・エクスプレス紙2012年3月11日号に登場した特集記事の表紙です。オンライン版はこちらで読むことができます。

やや時系列の混乱が見られますが、この記事によればロビンは2009年初夏に『タイタニック・レクイエム』の企画を立て始め、その数か月後にがんの宣告を受けたとのこと。(実際には2010年の夏に体質的な腸ねん転の手術を受けた際に最初の兆候が発見されたようなので、これはサンデー・エクスプレス側の混乱ではないかと思われます)

この仕事に取り組むことで前向きに闘病することができました。いまこうしていられるのも仕事があったおかげです。

と、ロビンはいかにも仕事人間らしいコメントをしています。

また今回チームを組んだRJ・ギブもお父さんのロビン同様に歴史に関心があるそうで、ロビンの歴史への関心についての思い出話も。

一番古い思い出のひとつですが、6歳のときにビージーズのツアーで東ドイツに行ったときのことです。当時はまだ東西の壁が存在し、東側に入るとカラーの世界からモノクロームの世界へ行ったようでした。父が夢中になっていたのを覚えています。国会議事堂では第二次世界大戦中の弾痕が残っているのを見せてくれました。

また、

ビージーズの時代も今もぼくがしてきたのは音楽でイメージを描くという作業でした。

と語るロビンにとって、今回の『タイタニック・レクイエム』も例外ではないそうです。

アルバム全体が古典的な「死者のためのミサ曲」の枠組みにのっとって構成されており、セロ、バイオリン、場合によってはティンパニなどの楽器からスタートしてイメージをふくらませていき、最終的なイメージにたどりついたとのこと。

アレンジャー兼共同プロデューサーであるサヴァス・イオシフィディス、演奏に携わったロイヤル・フィルハーモニック・オーケストラ、歌い手であるマリオ・フラングーリス(「デイブレイク」)、イザベル・サックリング(「クリスマス・デイ」)の役割も見逃せません。4月10日にロンドンで行われるワールドプレミアではフラングーリスのパートはかつてボーイソプラノとして有名だったアレッド・ジョーンズが歌い、ジュゼッペ・ラッファがオペラマと呼ばれるホログラムを背景に提供します。

モールス信号によるSOS、船が氷山に衝突した音などもオーケストラの音でイメージされており、「3カ月ぐらいでできるかと思ったが、結局は2年かかった」とのこと。(訳注:仕上がったのが2011年末ですから、やはり開始が2009年はじめという記述は1年ずれているように思われます)

まだまだ治療中のロビンですが、「最悪の状態は脱した」とのこと。ロビンは2009年ごろから「疲れやすくなって体重も減りはじめて」家族を心配させたそうですが、「本格的な治療を開始して結果が出始めると同時に、家族との間で病気を話題にするようになった」ということです。

仕事だからではなく、本当に好きで好きでたまらないから仕事をしています。楽譜は読めないけれど、歌と音楽がどこからともなくわいてきます。どこから思いつくのですかと聞かれても、わ からないんです。この苦しい二年間を乗り切れたのも仕事のおかげです。

とロビンはコメントしています。

『タイタニック・レクイエム』はイギリス、ヨーロッパ各国で3月26日発売。ロビンやアレット・ジョーンズが出演予定のワールドプレミアはロンドンで4月10日に開催されます。チケット情報はこちらをご覧ください。

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