ビー・ジーズの伝記映画続報

The Hollywood Reporterの記事より

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ハリウッド・レポーター(オンライン版2019年11月11日)が報じたところによれば、映画『ボヘミアン・ラプソディ』の脚本家アンソニー・マッカーテンが、既報のビー・ジーズのライフストーリーを描く映画の脚本を担当することになりました。

同記事によれば、ロンドンを本拠地としているマッカーテンは数ヶ月前に『ボヘミアン・ラプソディ』で組んだプロデューサーのグレアム・キングに誘われたということです。

 

「ハイドパークを歩いていたら、グレアムから電話が来て、『いま何してるところ?』と聞くので、『我がうるわしの妻と一緒にハイドパークを散歩中だよ』と答えたら、『バリー(ギブ)とスティーブン・スティルバーグと一緒のプロジェクトに参加する気はないか?』と言うのです。

もちろん引き受けたマッカーテンは、その後、マイアミでバリーに取材したそうです。

「マイアミに飛んで二度ほどバリーと長く話し合いました。この仕事は共同作業です。ぼくの場合はいつも早い段階で相手に、これは写真ではなく絵なんだ、と伝えます。印象派のような作業で、ぼくは自分が好きにやれる余地が欲しいのです。難しい部分も出てくるかもしれないけれど、そこを抜かしてはドラマとして気が抜けてしまう。出来の悪い映画になんかしたくないでしょう?」

既報の通り、スピルバーグはすでに10年もこのビー・ジーズのライフストーリーを映画にしようと苦闘してきたわけですが、膨大な量の契約書を見てバリーが「茫然自失してしまった」こともあり、プロジェクトは暗礁に乗り上げていました。ところがプロデューサーとしてキングが参加したことで、契約書も4-5ページに簡略化され、バリーを説得することができたのだとか。

自分をテーマにした物語が映画館の大画面で展開されることについて、実在の人物が不安に思うのはあたりまえ。2014年の映画『博士と彼女のセオリー』ではスティーヴン・ホーキング夫妻と時間を過ごし、二人の物語を書かせてもらうことに成功したマッカーテン。

「ふたりの物語を書かせてほしい、とホーキング夫妻を説得しなくてはならなかったのですが、ふたりともとても不安がっていました。とにかく信頼関係を築くことです。僕は、本人の名誉を傷つけたりしようとは思っていないし、そういう内容を含むような物語自体に興味がありません。僕は人を感動させる真実の物語に惹かれるのです」

マッカーテンは、脚本の対象になる人たちにこう話すそうです。彼が書く脚本は「(そうした人たちの)人生と同じで光を希求する傾向があります。けれどもその過程で、苦労や障害や失敗など、それ以外のものを軽んじることはありません。それこそ人間を人間たらしめて、人を引き付けるものだからです。そこを抜いては味気ない物語になってしまいます」

というわけで、特に兄弟間、家族内の複雑な人間関係がどう描かれるかが焦点ともいえるビー・ジーズの物語は、良い書き手を得たといえるのかもしれません。要するに、変にきれいごとにするなら、作る価値はない、ということなのでしょうね。

{Bee Gees Days}

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