【1978年12月】ロビン・ギブCO-ED誌インタビュー
アメリカの雑誌『CO-ED』(1978年12月号)に掲載されたロビンの短いインタビュー。
ニューヨークのディスク・ジョッキー、アリソン・スティールが移動中のロビンを空港でつかまえて取材したと書かれています。CO-EDはその雑誌名からもわかるようにアメリカのティーン雑誌です。CO-EDというのは日本風に言えば「女学生」でしょうか。「女学生の友(ジョトモ)」アメリカ版という感じ? 今風ならJKあたりでしょうか。
週末(3日だけ!)をパリで過ごすためにマイアミから移動中のロビン・ギブが、コンコルドに乗り換えるところをニューヨークの空港でつかまえて一問一答を試みました。ロビンはコンコルド好きなのだそうです。
アリソン(以下A) コンコルド好きなんですって? 他に好きなものとか趣味とかあります?
ロビン(以下R) 釣り。遠海も近海も。
A バリーは?
R バリーは自分の船で出かけるのが好き。モーリスも。
A みんな船が好きなんだ?
R たまたま海の近くに住んでいるからと、スタジオから帰ってくると他にすることがないから。
A アンディの他にきょうだいは?
R 姉のレズリー。33歳で結婚してて子どももいるので、レズリーも歌手デビューするっていう恐れはなし。
A 来年また別の歌うギブが登場するんでは、て思ったんだけど。
R 親父が歌いたがってるな!
A どんな家庭で育ったの?
R ふつうのショービジネス・ライフ。子どもだけど大人に囲まれてた。
A ボール遊びとか、ふつうの子どもがするような遊びはしなかった?
R したけど、そんなには。
A それで失ったものがあると思う?
R ぜんぜんない。
A ご両親も音楽を?
R 父はドラマーで、家族そろって音楽好きだった。父に無理やりやらされたなんてことはない。父に強制されて音楽畑に入ったんじゃない。
A 悪ガキだったと思う?
R そうだったかも。でもそれも子どものころからすでに大きな夢があったからだよね。ぼくたちは認められたいと願っていたから。
A 次のアルバムについて教えて。
R 『サタデー・ナイト・フィーバー』よりいいものになる!
A ディスコ音楽?
R ぼくたちはR&B(リズム&ブルース)って呼んでる。『フィーバー』がディスコのアルバムだったので、ぼくたちの音楽もディスコってレッテルを貼られてるけど。
A どんな音楽が好き?
R R&B。スティーヴィー・ワンダーとか、コモドアーズとか。
A そういう音楽を好むようになったのはどうして?
R ずっと好きだった。そういう曲も書いてきた。「ラヴ・サムバディ」はR&Bの曲だし。でもレコード会社からはもっとバラードをやってくれってプレッシャーがかかっていた。当時はバラードが売れてたから。ぼくたちの昔の曲をいまだに大切に思ってくれている人は多いけれど、ぼくたちがやったR&Bの曲は大半が未発表なんだ。
A あなたとモーリスやバリーはどう違う?
R ぼくはモーリスより考えるタイプ。特にものを言う前には。バリーは外出するのがあまり好きじゃなくて、家にいる方が好き。
A バリーってシャイ?
R うん、概して。モーリスはぜんぜんシャイじゃない。アンディも。
A アンディといえば、兄弟4人で一緒に出演する可能性とかある?
R ほんのちょっとだけある。
ドアが閉まるときに、ロビンがいたずらっぽく笑っているのが見えたので、どうも何かありそう。大声で確認してみたのですが、すでにロビンはパリへの途上。でも心配しないで。帰り道にまたつかまえて、最新ニュースをお届けします。とりあえずは今月号のビー・ジーズのカレンダーでも見ていてください。
(アリソン・スティール CO-ED誌)
ティーン雑誌なので女性ファンが多い(と思われていた)アンディとバリーのことをさりげなくじゃなくて、かなり露骨に訊きだそうとしております。「移動しながらのインタビュー」とありますが、いわゆる「ぶら下がり取材」で歩きながらすごい早口でやったんじゃないかと思います。おそらくものの数分のやりとりでしょう。ロビンはあくまで建前でしゃべりながら、うまくさばいている印象。しかしところどころ本音が出て、ちゃんとジョークも飛ばしているところが面白い。
しかしかわいそうに、というべきか、良かったねというべきか(やっぱり注目されるのも仕事のうちでしょうから)、パリについたロビンをまたマスコミが待っていたようで、この「パリでの3日間」を取材したフランスの雑誌の記事などもありますので、いつかご紹介しようかと思います。
というわけで、この記事の裏面はビー・ジーズのカレンダーでした。このカレンダーの写真、なぜか左右逆でしたけど、書店で見つけた時は嬉しくてついつい2冊買ってしまったのを覚えています。(たぶんいまだにどこかに1冊余分に持ってるはずですが、何分昔のことなので長年の間に誰かにあげちゃったかもしれません)でもこの後、もっともっと、やれセンターフォールド(雑誌の真ん中の2枚抜きピンナップ)だ、付録のポスターだ、特集号だ、とフィーバーはさらに燃え盛っていったのでした。
蛇足ながら、ここで話題になっている次のアルバムというのは、もちろん、今年で40周年となる『失われた愛の世界(Spirits Having Flown)』です。
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