【追悼】ケイ・スキナーさん(メロディの親友ペギーちゃん)
今年は暖冬のせいか、桜の開花がだいぶ早く、なんだか若葉のころもいつもより早く訪れそうです。そんななか、4月19日にNHK BSプレミアムで『小さな恋のメロディ』が放送されます。
それなのに悲しいお知らせです。ビー・ジーズのドキュメンタリーの公開、その後の体調不良などがあってこんなに遅くなってしまったため、すでにご存じの方も多いように、上の写真でメロディちゃんことトレーシー・ハイドの隣に写っているメロディの親友ペギー、この役を演じたケイ・ウォースフォールド(旧姓スキナー)さんが昨年10月に64歳で急逝されました。2022年10月21日付けでご家族によってその突然の死が公表されています。
『小さな恋のメロディ』公開50周年記念で来日中だったマーク・レスターとトレーシー・ハイドが離日した直後にこの知らせがロンドンの関係者から入りました。「ちょうどひさしぶりに当時の映像などを見て、すっかり思い出に浸っているときだったので、特につらくて悲しい」(トレーシー)、「まだ若かったのに本当に残念だ」(マーク)という悲しいタイミングで届いた知らせでした。ちょうど『ビー・ジーズ 栄光の軌跡』公開準備でバタバタしているときだったので、すぐに追悼記事を書けないうちに時間が流れてしまいましたが、ペギーちゃんとの早すぎるお別れは本当に残念です。
ご家族の発表によれば、「短い闘病」だったということですので、突然に近いものだったのかもしれません。
ケイへ:
ケイと一緒に仕事をしたのはとても幸せな思い出です。こんなに早く逝ってしまうなんて悲しくてたまりません。ご家族はもちろん、ケイの友人のみなさまへも心からお悔やみを申し上げます。RIP(トレーシー・ハイド)
『小さな恋のメロディ』でペギー役を演じたケイ・スキナーの死を昨年知ってとても悲しく思いました。ご冥福をお祈りいたします。(マーク・レスター)
あどけなく愛らしい笑顔、ちょっぴりおませで好奇心いっぱいの女の子らしいペギイちゃん。ガキ大将だけど女の子の前ではまだまだ不器用なオーンショー君(ジャック・ワイルド)と踊る場面では泣かされてしまって、せつない涙が観客の心をつかみました。「スピックス・アンド・スペックス」のインストゥルメンタル・バージョンが流れる校庭の場面も印象的でした。
何しろタイムレスとはいえ、50年以上前の作品なので、大人のキャストはダニエルのお母さんラティマ―夫人役のシーラ・ステイフェル他、残念ながら亡くなられた方が多いのですが、当時10歳そこそこだった子役たちにも少しずつ物故者が増えているのも悲しいことです。ジャック・ワイルドが53歳(モーリスと同い年)で亡くなり、シンガー・ソングライターとして活躍していたビリー・フランクス(バージェス役)の突然の死(2016年)も比較的記憶に新しいところです。
バージェス君については、昨秋、来日中のトレーシーにそのことを話したところ、大変に驚いて、「メールのやり取りをしていたのが急に途切れたので心配していたけれど、まさか亡くなっていたなんて…」と悲しんでいました。
ただ曲の解説にも書きましたが、この映画は子ども時代の夢を描くと同時に、ビー・ジーズの歌を通して時の流れを愛惜する大人の視点が入っています。だからこそ、これだけの時が流れて、大人になってまた観るとその輝きがいっそう愛おしく思われるのかもしれません。
R.I.P. Kay “Peggy” Worsfold (nee Skinner)
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