ビージーズ二度目の来日―1973年≪その1≫

9月はビージーズ・ファンにとっては思い出の多い月です。記憶に新しいところでは2005年9月にロビンが本人いわく「ソロアーティストではなく”ひとりビージーズ”として」アジアツアーの一環で駆け足来日。東京の国際フォーラムで一晩限りの公演を行っています。

そして今をさかのぼること実に37年前の今ごろ、バリー、ロビン、モーリスの3人は約2週間にわたる日本公演の真っ最中でした。

当時のポリドール株式会社の発表によれば、彼らは8月30日19時39分にBOAC850便で来日。前年の初来日時の武道館公演がテレビ放送された影響もあってか、空港では待ち受けたファンに熱狂的な歓迎を受けたということです。

主に女の子のファンが各地から押し寄せ、あまりの熱狂的ぶりにレコード会社が予定していた取材も取りやめざるを得ない状況だったとか。当時の彼らが一種アイドル的な人気でもあったことがよくわかりますね。実はこの日、ヒースロー空港で爆弾予告騒ぎがあり、その影響で彼らの飛行機の到着が大幅に遅れたことがファンの過熱をあおったという事情もあったようです。 

来日記念盤はいずれも8月1日に発売されたアルバム『ベスト・オブ・ビージーズVol.2』(限定ポスター付き)とシングル『ひとりぼっちの夏(Wouldn’t I Be Someone)』でした。1972年、1974年のコンサートではオープニングを日本のアーティストが務めましたが、1973年にはワーナー・パイオニア所属のジミー・スティーブンスがビージーズと一緒に来日してオープニングに登場し、9月10日にワーナーからシングル『ペイド・マイ・デュース』が発売されています。

トップの写真は到着の翌日、1973年8月31日(金)に行われた記者会見の席でポリドールから送られた花束を持ってポーズをとるビージーズ。席上、彼らが来日にあたって寄せたメッセージは次の通りです。 

バリー: 前回の来日で日本で仕事をし、大勢の方と出会うことができました。今回はもっともっとぼくたちを知ってもらいたくてまたやって来たので、できるだけたくさんコンサートをしたいと思っています。

ロビン: ご要望があってまた日本にやって来られたのをとても幸せに思っています。

 この年の彼らの日程は次のようなものでした。

8月31日 記者会見
9月1日 新宿厚生年金ホール
9月2日 渋谷公会堂(民音)
9月5日 九電記念体育館(福岡)
9月6日 倉敷市民会館
9月7日 名古屋市民会館
9月8日 渋谷公会堂
9月10日 大阪フェスティバルホール
9月11日 大阪フェスティバルホール
9月12日 京都会館
9月13日 静岡駿府会館
9月14日 新宿厚生年金ホール
9月15日 新宿厚生年金ホール (コンサート後、次の公演地の香港へ移動)

うーむ、さすがに若かったというべきか、けっこうなハードスケジュールですね。このあいまを縫って東京ではオフの日に彼らの希望でボーリングに行ったりもしたということです。なんでもモーリスが大変に下手だったということですが、ちょっと意外(?)でしょうか。

{Bee Gees Days}

 

 

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