ロビン・ギブinオーストラリア【その1】

【2010年10月31日、パース公演(サンダルフォード・ワイナリー)で『ワーズ(Words)』を歌うロビン・ギブ】

10月28日にシドニー入りし、強行軍のオーストラリア・ツアーを開始したロビン。オープニングアクトには2007年6月マン島のピール・フェスティバルでも共演したボニー・タイラーが登場しています。

オーストラリアは何しろ「全てが始まった」思い出の場所。ロビンにとっても特別な特別な国でしょう。連日、ロビンのツアーのわくわくするようなニュースが届いていますが、遅ればせながらその第一弾情報をお届けします。 

シドニー・モーニング・ヘラルド紙(オンライン版2010年10月31日付け)にはニューサウスウェールズ在住のロビンのお姉さんレスリー・エヴァンスさんに取材した記事も登場しました。 

モーリスははっきり症状が出ていたのに、アメリカの病院でそのまま放置されて、腸閉塞から心臓発作を起こして亡くなりました。幸い、今回イギリスでのロビンは迅速に手術を受けられたけれど、ロビンもモーリスと同じ結果になった恐れがあるんです。

という発言などは、読むと改めてぞっとしますね。

それから、とにかく手術後間もないロビンですから、「オーストラリア公演なんて無理に決まってる」という人が多かったそうですが、

『みんな、ロビンを知らないのね。あの子、すごく断固としてるんだから』ってわたしは言ってたんですよ。

とは、さすがにお姉さん! (弟の性格がよくわかってるんですね)

腸閉塞の症状はロビンとモーリスにとっては生まれつきの体質的なものだそうです。結果的にモーリスの尊い犠牲の上に、ロビンの今回の迅速な手術対応があったともいえそうです。モーリスが守ってくれたのかもしれませんね。記事中、レスリーさんは11月2日のシドニー公演でロビンと再会するのを楽しみにしていると語っています。ひさしぶりの再会で、このところまたまた超過密スケジュールをこなしているロビンも元気を取り戻したのではないでしょうか。

またブリスベーン(29日)に続く2日目のパース公演についてはThe West紙

グレイのジャケットと黒いTシャツというシンプルな装いで登場。90分ほどのコンサートで20数曲のヒットを歌い、観客のアンコールの声はいつまでも響きやまなかった。

・・・・・・

経験と成功に裏打ちされた抵抗しがたい魅力に満ちたコンサートだった。

と絶賛しています。

一方、Sunday Times系列の『Perth Now』紙に掲載されたコンサート評はもう少し辛口。「モニターの歌詞を見てばっかりいたのはサングラスをかけていてもごまかせなかった」とか「ロビンは曲の入りを間違えたり、合図を逃したり、アレンジ変更にとまどったり」していたと書かれています。しかし「いかにもロビンという心を打つビブラートをもっと聞きたかった」という筆者はどうやらビージーズ・ファンのよう。ついつい期待値が高かったという側面もあるようです。確かに三人そろってのステージと同じものをついつい期待してしまうと、あくまで「ロビン・ギブのコンサート」ですから思い通りではない部分があるのかもしれません。その筆者もロビンがリラックスしていたという『You Should Be Dancing』の出来栄えを讃えています。

パース公演のセットリストはこちらです。

病後初めてのロングツアー、21世紀になって初めてのオーストラリアと初めてずくめの今回、ロビンがこれまでにも増してステージに立つこと(そして歌い続けられること)を楽しんでいるらしい様子があちこちのレポートから感じられます。もともとMC下手、ステージでは曲目紹介以外はほとんどしゃべらないというイメージもあるロビンですが、アムステルダム公演以降、とにかくユニークでリラックスしたステージ上でのトークも注目(耳?)です。

ニュージーランドのあとは中欧、中東、南米とワールドツアーが続くロビン。体には気をつけて、ぜひとも近く日本のステージでもあの素晴らしい歌声を聞かせてもらいたいですね。

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