【1973年9月】コンサート短評―ビー・ジーズ東京公演(2)
9月も終わりに近づいてきていますが、44年前の9月を思い出すシリーズはまだ続きます。
これも9月1日の東京公演評、掲載誌はおそらく『ステレオ』です。なんといってもこの記事が掲載されているのが、457ページ。そんなに厚い雑誌はそうはありません。『ステレオ』か『音響芸術』あたりでしょう。『ステレオ』誌は1972年の初来日の時にもカラー3ページの特集を組んでくれました。何しろ紙質が良いので大変に嬉しかった記憶があります。
このほか、九月一日、東京厚生年金ホールで、イギリスの人気グループ、ビー・ジーズを聴いた。昨年につづく二回目の来日。プログラムも進行も大差なし。やはり青春の哀歓をビューティフルに、ロック・フィーリングで歌い、演奏してあざやか。良い歌曲を書いているなと、改めて感心。気持よく楽しめたステージ。三兄弟のユーモアのセンスも見逃せない。
これはおそらく「今月のポピュラー音楽来日コンサート評」というような記事の一部で、前後でレビューされているのはラファエル(スペイン)、ザヴィア・クガート楽団でした。
さすがに音楽専門誌、短いながらもきちんと要点をついていて、しかも好意的。短い中で「三兄弟のユーモアのセンス」にも言及して、ビー・ジーズのコンサートの魅力をうまく伝えています。
前年に続き『ミュージック・ライフ』誌はわりと扱いが大きく、コンサート評と来日記者会見で3ページ、オープニング・アクトとして同行していたアーティスト、ジミー・スティーブンスの取材にもほぼ3分の2ページが割かれていましたが、記者会見の記事では(しかたないとはいえ)通訳さんの誤訳がそのまま載っていたりするのがやや残念。また、当時の『ミュージック・ライフ』誌は目線がアイドル誌みたいで、読んでいてなんだか恥ずかしくなる……のですが、まあ、それもご愛嬌でしょうか。というわけで、長いから先延ばしにしていた…というわけではないのですが、次あたりにこのML誌のコンサート評を取り上げようかと思います。
{Bee Gees Days}
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